magurit’s blog

はてなダイアリーからの移転です!

今年は,少し踏み出したい

  某SNSで「苔サロン」という
 談話会の開催を紹介していた。
  昨年,「美の壺」「タモリ倶楽部
 で紹介されていた。
 『苔とあるく』という苔を楽しみごとに
 している本も見た。
  一体,どんな人が集まるのか,
 ちょっと興味もあって参加してみた。
 dobuletさんみたいに,サルオガセを
 食べた経験のある人が集うのだろうか。
 コケ盆栽を?
  仕事を終えて,梅田まで。讃岐うどんの「どん○(マル)」で腹ごしらえ,
 書店で清原夏乃の新刊を探し,連休のパンを買って,
 会場の純喫茶「ブラジルステーション」を訪ねた。
  

苔とあるく

苔とあるく

  ドアを開けると主が出迎えてくれた。
 机も中央に寄せられて,実体顕微鏡と光源が用意されている。
 一人,また一人と集まってくる。
 ・苔の写真を撮って,ホームページを開設している人*1
 ・水を抜いたため池で,発芽?した苔の群落を採取してきた人
 ・和服で風呂敷に標本を包んできた女性
 ・大学生?
 ・研究者?
 私を含めて7人。

 ウキゴケ  http://www.ne.jp/asahi/koke/file/ukigoke.htm
 ハタケゴケ http://www.ne.jp/asahi/koke/file/hatakegoke.htm
 ギンゴケ  http://www.ne.jp/asahi/koke/file/ginngoke.htm

 自己紹介や質問を交わしながら,持ってきた標本の同定が始まった。
 学名での会話,分厚い図鑑での検索。
 大学生とおぼしき若者は,某進学校の高校1年生!!
 なんでも国際生物オリンピックの日本代表だとか。
 私が同じ年の頃は,
 『稚魚を求めて』とか『洞窟学ことはじめ』などを読みながら,
  

稚魚を求めて―ある研究自叙伝 (1964年) (岩波新書)

稚魚を求めて―ある研究自叙伝 (1964年) (岩波新書)

  
洞穴学ことはじめ (岩波新書 青版 688)

洞穴学ことはじめ (岩波新書 青版 688)

 未来へ夢を馳せたものだった。
 今の若者が正直羨ましい・・・。
 研究者とおぼしき人は,大学で教職課程に携わる人*2だった。
 広島か山口県辺りの方言が懐かしい。
 主は,正月から「日本初産かも?」という標本にワクワクしていたとか。
 「植物が好きだけど,植物はもう沢山の人が関わってるし,シダもね。
 で,コケはまだまだ未開の地だから」なんて話をアマチュアから嬉しそうに
 話す顔を見ているだけで刺激たっぷり。
 楽しみかたは,様々だからね。
 この会では,長居公園の分布・植生などを今,研究しているようだった。

マチュアは,アモーレ(イタリア語で愛する)が語源だとか。

だから,決して「アマチュア=素人」ではない。

職業研究者をプロとするなら,

「アマチュア=玄人」と考えるべきだね。

科学も技術もアマチュア主義から始まった。

 2時間はあっという間だった。
 身近なコケを触る為の心の準備はできました。

これからはコケを?

いえいえ,コケを皮切りに興味の棚にあるものを次々と卸したいのです。

 大事な時間,少ない時間だからこそ,
 慎重に,かつ大胆に幾つも知りたいのです。

私は,広く浅くでなく,

限りなく広く広くオモシロイことを知りたいのです。

*1:http://www.ne.jp/asahi/koke/file/

*2:「前職で仮説を」と言うと,「イタクラ先生ですね」って