magurit’s blog

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氷渡洞の白い鍾乳石

 岩手県石灰岩地帯に,
 昨年,新たな洞窟が
 発見された。
 その調査記録。
 高校〜大学の頃に
 読んだ2冊の本の事が
 頭に浮かびました。
 『洞窟学ことはじめ』(岩波新書)と『洞窟探検学入門』(講談社学術文庫)。
 あぁ,『洞窟探検学入門』は古書なのね。
 

洞穴学ことはじめ (岩波新書 青版 688)

洞穴学ことはじめ (岩波新書 青版 688)

 日テレの,かのディレクターが,”超自然”に関わる前,
 南米の縦穴に降下したのを見たんですよ。憧れましたよワイヤー梯子に(笑)。

 ナイカ洞窟やウユニ塩原と違って,少し玄人(プロではありません)受けする内容ですね。

 再放送は,7/15(水)深夜0:45〜1:35(NHK総合
 また,7/19(日)22:30〜
   ハイビジョン特集「白い奇跡の鍾乳洞〜岩手・氷渡洞探検の1か月〜」
 「ワンダー×ワンダー」では,ナイカ鉱山の巨大石膏結晶,ウユニ塩原の絶景を
 堪能させていただきましたが,あそこまでの吃驚は予想はせず,
 見ることにしました。

  鍾乳石って,茶系の色ですから,鍾乳洞というのは,美しいというより,
 見事とか素晴らしいという感じです。

  白い石柱なども素晴らしいのですが,ライトの色調や広量の影響もあって,
 ”白”には見えにくいのです。これは,仕方のないことです。
 が,一般的なイメージだと,”白≒純白”ですからねぇ。
 ”ナイカ”,”ウユニ”と続く,驚嘆は・・・?

 しかし,不思議な鍾乳石を幾つも紹介されて,面白かったです。
 
 この石筍,サイドライトして,雰囲気があっていいです。
 
 地下水流中でも,鍾乳石が成長しておりました。
 洞窟サンゴと名付けられてますが,サンゴ虫がいるわけではありません。
 でも,サンゴ虫が形成する殻の成分とほぼ同じ炭酸カルシウムです。
 
  
 洞窟真珠。真珠も炭酸カルシウムですねぇ。
 ケーブ・パールの下には・・・,
 
 
 四角い鍾乳石,まるでサイコロのようです。
 丸く成長していたものが,360度均等に成長できなくなって,
 四角くなったというのは,とてもオモシロイ。
 
 この石筍の側面,針状の成長は,
 落ちた滴が飛散し霧状になったためとか。
 いかに,洞内が安定した環境だったか。
 で,人が入ったらからその安定度はやっぱり崩れるのかな?

 8000年前までは茶色かった鍾乳石が,
   白く成長していることで,
     綺麗な地下水流に変わった原因を探り,
 「発見された洞窟の延長上に,さらに新たな洞窟があるのでは?」という
   (目的意識的な問いかけの)予想のもとに,
              実際に発見したわけですが,
 科学としての”洞窟探検学”の一面を見られて,とてもよかったと思いました。
 

洞窟学入門―暗黒の地下世界をさぐる (1978年) (ブルーバックス)

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