magurit’s blog

はてなダイアリーからの移転です!

doubletさんへの回答

  仕事の合間に,ふと思いついたので,
 一気に出来てしまいました。
  id:doubletさんの「石」から「音楽」に
 設題を変えただけなのですが,
 いざ,それぞれの設題を尋ねられたら,
 なかなか難しい。
 分類*1の仕方も多様。
                   (ショパン・コンクールの記念切手→)
 例えば「クラッシック」と言っても,古典派・ロマン派・印象派もあるでしょう?
 それで,ちょっと変わった趣向を交えてお答えします。

①どんな音楽が好きですか?

  1分1秒,気持ちが揺れ動く*2ので,「これしかない」という音楽は決められない。
  その時の状況で,BGMの様に頭の中で音は変化し続ける。
  だから,これをiPodに記録して再生しようとしたら大変でしょうねぇ。
  そうなったら,あれしかないですよ,あれ。
  私は,「あれ*3」が凄く気にいってるのです(笑)。

 PCの前に座れば,「林檎の木の下で」。
 ずぶぬれの野良猫を見つければ「オードリーの唄う,ムーン・リバー」。
 小春日和の散歩には,ジョルジュ・ムスタキの「私の孤独」。
 雲をも染める夕焼けには,ドヴォルジャーク交響曲「新世界から」の第2楽章。
 小鳥さえずる,小川のせせらぎには,ベートーヴェンの「田園交響曲」。
 蒸シッとした,梅雨の夕暮れには,ピアノ版のストラビンスキーの「春の祭典」。
 カラッとした夏の暑さには,ゴンチチのポップなギター。
 クマゼミの鳴く,夏の朝には,小野リサのボサノバ。
 砂浜の波打ち際では,ジョニー・ピアソンの「渚のシルエット」。
 夕立の後,空に淡く架かる虹を見れば,「オーバー・ザ・レインボー」。
 涼しい夜には,一杯のコーヒーと
     ボロディン弦楽四重奏曲第2番から「ノクターン」。
 お盆には,夏川りみの「なだそうそう」と,
     送る感傷を誘うさだまさしの「精霊流し」。 
 サービス残業の帰宅時には,冨田勲の「惑星」。
 スペクタル映画が見たい時は,プロコフイェフの「アラーとロリー」。
 ウキウキする時は,ボビー・マクファーリンヨーヨー・マスキャット
 9月の残暑には,モンポウのピアノ小品。
 夜のドライブには,ヴァンゲリスの「ブレードランナー」。
 涙したい夜は,ルーマニア民謡「月のステンドグラス」。
 恋しい人に想いを巡らす時は,みなみらんぼうの「年月の渇き」。
 カラオケなら「悲しくてやりきれない」。
 カラオケなら「岬めぐり」。
 希望の灯が見えたら,シベリウス交響曲第2番。
 麻雀のBGMには,ショパンの「バラード1〜4」。
 10月の戻り暑さには,サティのグノシェンヌ。
 枯れ葉舞い散る晩秋には,ブラームスの第3交響曲の3楽章。
 クリスマスのには,「シンセサイザー版,くるみ割り人形」。
 クリスマスの一人夜には,「アパートの鍵貸します」のテーマ。
 聖夜には,ゴンチチの「月下の栗」。 
 大晦日にはマルシャークの「森は生きている」から,林光の「12月の歌」。
 凍てつく冬空には,シベリウスの「樹の組曲」。
 昨日,耳にウルサイ音楽も,一晩明ければ,天使の歌声に変わることもある。

 だから,「その瞬間に心地良い音楽」が好き。

②おすすめの音楽の本は?

 岩城宏之『楽譜の風景』(岩波新書
 小沢征爾『ボクの音楽武者修行』(新潮文庫
 山本直純『オーケストラがやってきた』(旺文社文庫
 黛敏郎題名のない音楽会』(角川文庫)
 フルトベングラー『音と言葉』(新潮文庫
 五味康助『音楽巡礼』(新潮文庫
 高石友也『陽気に行こう(CD付き)』
 山下洋介『ピアニストにご用心』(新潮文庫) 
 筒井康隆ジャズ大名』(新潮文庫
 クリストフ・バラティエ『コーラス』(映画ノヴェライズ)(角川文庫)

③お気に入りの音楽(漁り)スポットは?

 以前,珍品CDは,日本橋(大阪・電気の街),ディスクピア
 クラッシック輸入盤*4コーナーだったのだが,
 模様替えをしたら,輸入盤の品揃えがダメになっていた。
 最近は,アマゾンで探す事が多いが,「.jp」だけでなく,「.com」を
 直接検索することにしている。
 その他の情報は,次の雑誌から入手する事が多い。
 ・雑誌『サライ』のCDレビュー。
 たまぁに,
 ・雑誌『Relax』の音楽の特集
 (スティール・ドラムやテルミンが面白くて,輸入盤CDを衝動買いした)

④よく夢に見る音楽は?

 最近は,職場の苦しい夢が多い。
 で,最近,思いついた”夢物語”ということで・・・。

 「ところで,人間の脳って,数%も機能していないという話を聴かれたことが
 ありますか?」
 「ええ,まだ,仮説の域を出てないとか・・・。脳電位のパルス量の相対量から
 言われてるみたいですね。確か,いつも決まった部位から発振されてないとかで
 ・・・。」M氏の唐突な話題に,怪訝そうな顔でQ子は答えた。
 「脳は,確実なデータ等を記憶再生するのが下手なようですからね。そこが解決
 されるような研究が進んだら,人間のライフスタイルは,ゆったりしたものにな
 るんじゃないかと思うんですよ。
  で,先生のご専門の”退行催眠”では,時間を遡るときに(事物)を限定して,
 質問などできるんですか?
 テレビや小説などでは,事件・出来事を掘り返すシーンが使われますが・・・」
 「事物の方が簡単な場合が多いですよ。「出来事」となると,トラウマが邪魔を
 することがありますから・・・。」
 「なるほど,それなら都合がいい。今日,お訪ねした要件というのは,人体実験に
 協力していただきたいという事なんです。」
 「人体実験?」
 「人体実験といいましても,退行催眠をしていただくだけなんですがね。」
 「実は,新型のバイオチップのプロトタイプが完成しまして,それはもうすでに私
 の身体に埋め込んであるのです。」
 「バイオチップ・・・ですか?ペースメーカーみたいな・・・?」
 「いえ,”生体工学の結晶”みたいなものですが,ある機能を持たせた細胞を培養し
 た有機体,まぁ平たく言えば小さな内臓なんです。」
 「・・・内臓・・・」
 「内臓ハードディスクといいます。有機体ですし,元の細胞は自分のものですから
 拒絶反応の心配もありません。脳からランダムにアクセスし,データの収集と管理・
 ソートや抽出が瞬時に可能になります。容量が不足してくれば,細胞分裂で細胞数を
 増やしますし,バックアップは減数分裂を応用して行います。減数分裂の際にはオマ
 ケがつきますが・・・(苦笑)」
 「はぁ,細胞学みたいな話ですね。」
 「指紋認証や網膜認証が可能ですから,網膜や指紋プローブから暗号化されたデータ
 転送もできて安全です。」
 「サイボーグ009の世界のさらに先を行くお話みたいで・・・」
 「基本的な説明はこれぐらいにして,さっそく,”退行催眠”で,私の音楽遍歴を内
 臓ハードディスクにインプットしたいのです。」
 「音楽遍歴でしたら,退行催眠など使われなくても・・・・」
 「いや,そのデータを解析しまして,ミュージック・コンクレート・プログラムにか
 けて,私の好きな音楽を作り出そうという訳なんです。流行や権威に影響されない,
 私の脳が心地よいと感じる音楽を。」
 「・・・究極の快適音楽ですか・・・。」
 「それと,物には固有振動数というのが決まっているので,私の個有振動数と共振する
 人間を探してみたいのです。もし,この実験が成功すれば,離婚も喧嘩も無くなります
 よ(微笑)。」
 「(まるで,誇大妄想狂だわ。まぁ,いいか,研究費として報酬は入ることだし・・・)
 では,こちらへどうぞ。」
 「そこの水着・キャップ・ゴーグルを着けて,そのカプセルの液体の中に入ってくださ
 い。塩化※○が主成分ですから,大丈夫ですよ。」
    *      *        *        *
 液体の中に浸ると,カプセルのフタが閉まり,真っ暗になり,思わず目をつむった。
 しばらくすると,まぶたの外に明かりが感じられ,恐る恐る目を開けると,やわらかい
 エメラルド色の光線にカプセル内は包まれていた。
「では,身体の力を抜いて身を任せてください。」Q子の声が液体を通じて心地良く聞こ
 えてきた。
「さぁ,これからあなたは,一日一日と,日を遡って行きます。そして,その間,とても
 身体も頭もスッキリしていきます。昨日,聴いた音楽は何でしたか?」
「・・・ジャン・ミシェル・ジャールのOxygenです。・・・」
「どんな音楽かしら?」
「1980年代のシンセサイザー・ミュージックです。」
「そう。では,一昨日は何を聴きましたか?」
「ハンス・ロットの交響曲1番・・・・・」
質問と答えは延々と繰り返された。
「今は,198ε年です。今日は何を聴きましたか?」
「雨の音。激しい雷の音・・・・。セスナの広告・・・・」
  *       *         *
「さぁ終わりましたよ。気分はいかがですか?」
「何かスッキリしたような・・・。疲れも取れました」
 M氏は,内蔵ハードディスクに溜めたデータを研究室の解析ソフトに
かけた。「さて,これから,究極の私の音楽ができるぞ。」
 「再生」のボタンを押した。
 「あぁ,これは・・・・。」
 M氏の目から涙とほほえみがこぼれた。
 「まさに究極の音楽だ・・・・。記録しておかないと・・・。」
 M氏の内蔵ハードディスクは,有機体とは思えぬ速度で記録し続けた。
 そして,スピーカーから再生された音は,
「・・・ドレミファソラシドレミファソラシドレミファソラシド・・・」
 いつ終わるともしれない「無限音階」だった。

 「無限音階」ならぬ「夢幻音階」な夢を小さい頃繰り返し見ていました。
 見る日は予感がするんです。最近はありませんが・・・・。

⑤最近,音楽について,不満なことは?

 冒険するアーティストが少ない。
 感動を押し付けるタレント歌手が多い。
 「世界で一つの花」なんて聴きたくもない。
 懐古主義的な安全策に走っている。
 どうして,ホルストの惑星に歌詞を付けるの?
 どうして,今更,童謡なの?
 ゴンチチでさえも。
 ゴンチチもどきも現れる始末。
 冨田勲シンセサイザーペルシャ絨毯から,
 大量生産の布に変わった。
 いいものをキチンと「マネぶ=学ぶ」事をしない事に不満が
 溜まる。
 
 バトンを渡す人
 id:SIMさんのアラカルトなブログはとても楽しいので,
            「夏の映画」についてお願いします。
id:yookooさんの読書日記ブログからは,
         面白い小説を沢山教わりましたので,
           「本の中の料理」についてお願いします。

*1:邦楽・洋楽・ボップス・ロック・・ジャズ・クラッシック・声楽・演奏のみ

*2:ちょっと大げさですね

*3:回答にも登場します

*4:輸入盤CDに日本語の札を入れてくれていたりして解りやすかった