magurit’s blog

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『稚魚を求めて』

 

稚魚を求めて―ある研究自叙伝 (1964年) (岩波新書)

稚魚を求めて―ある研究自叙伝 (1964年) (岩波新書)

  中学の頃『稚魚を求めて』を読んで,魚類研究者を夢見ました。

流れ藻の中に,稚魚がいるのか!

  ツバメウオ,シイラ,・・・稚魚の標本の写真は白黒でしたが,
 流れ藻の中に潜んでいるのが見えるかのようなワクワクする記述です。

空想の水族館には,”流れ藻水槽”を作って稚魚を見せたい

水槽の底には,半球ドーム式の観察室を作って,水底から見上げたい・・・。

 と眠りにつくまで,考えた事が幾晩あったことか。

「そんなんじゃ,食ってイケナイよ!」

 と叔父にさんざ言われました。
 何度もこの本を読みながら,夢を心の奥底に閉じこめようとしました。
  高Ⅰの2月,文系か理系かで悩みました。
  数学は,代数以外はとんとダメ。化学・生物はまぁまぁだったのですが,
  小学校以来,物理は嫌いでした。なんでも計算通りになるというのが,信じられなかったのです。
 ですが,共通一次元年でしたので,二次試験との兼ね合いをこっそり調べて,
 理系,教育を目指すことにしました*1
 どうにか,教壇に立ち,仮説実験授業を実践するようになって,物理が面白くなりました。

目から鱗が落ちるように,”力の原理”が腑に落ちたのです。

 落ちこぼされる前の生徒たちは,最初から物理系も楽しそうでした。
 それは,羨ましい光景でした*2
 

日本産稚魚図鑑

日本産稚魚図鑑

 これを持っている人は,玄人です。
 確か,1万8千種ぐらい載っていたでしょう。
 ずっと,購入を迷っていた本の一つです。

*1:高Ⅲの12月に,文系クラスながら理系受験が担任に知れて,窘められましたが,化学の担当者が助け船を出してくれました。突如,水産学部も受験対象になりました。

*2:小学校に戻れるなら,まっさらの頭で,仮説実験授業を受けたい