id:SIMさんの紹介されていた
芳賀一洋さんのHP(http://www.ichiyoh-haga.com/jp/)。
いやぁ,凄い。リアルです。
「Structure*1」は縮尺80分の1でつくられた昭和初期の日本。
「Art in box*2」は縮尺12分の1の第二次大戦直後のパリ。
当時*3なんて,もちろん知りませんがその味わいに目が潤みます。
人形が無いのに,生活臭を感じます。
ソーセージ,パンが焦げる匂いやそ工場の油の臭い。
ICHIYOH (芳賀一洋立体絵画セレクション (Vol.1))
- 作者: 芳賀一洋
- 出版社/メーカー: ラトルズ
- 発売日: 2002/01/01
- メディア: 単行本
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そこで起こる(はずは無いけど)”夢物語”にワクワクしてしまいます。
同じミニチュアを見ても,当然,人それぞれ”思い描くもの”は違うでしょう。
その絵の数だけ,ミニチュア世界は温かさを抱えるのかもしれません。
滲み出るワクワクや,ホッこりした気分というのが,痛切に必要なほど,
今の社会を生きるのは大変なことなのでしょうねぇ。嫌だなぁ。辛いねぇ。ハァ。
でも,そんな苦痛を一時忘れて,リリパットの住む世界を探索したいと思いました。
都市計画や改築ビルの完成模型(頭の中や紙,言葉に寄るものも含めて)には,
大抵「手を繋いだ親子」の人形がミニチュアとして置かれているような気がします。
広々とした模型の中に数える程の人形。古い外国ドラマに見られた日本の生活とは
違う豊かな物質世界の幻想を未だ引きずっているのかな。つくづく生活感の無いことに
いま気が付きました。人の姿が見えないのに,決して美しい大自然という感じではないのに,
廃墟やコンビナートの写真集が人気なのは,そこで生きていた人々,それを作った人々の
豊かな思いが漂っているからなのかもしれません。
満員電車の中の様に,波が押し寄せる様にごった返す人々を,模型の中に再現したら,
いたたまれない気分になるのでしょうか。ちょっとだけ,見てみたい気もします。
ただし,YMOのレコードジャケットの様なのはゴメンです。
政治屋や首長たちの空虚な頭脳中の模型世界に,人々の苦悩する顔が溢れて欲しいものです。
- アーティスト: イエロー・マジック・オーケストラ
- 出版社/メーカー: アルファレコード
- 発売日: 1998/01/15
- メディア: CD
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