(金太郎飴なんですけどね・・・)→
- 作者: 中山可穂
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2002/05/15
- メディア: 文庫
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といった作品上の問題ではなく,仕事という,
物理的時間が足りなかっただけです。
二人の女性が,運命の人として出会い,
結ばれて幸福な人生を送るであろうという予感で終わる。そんないい話でした。
そして,これまで読んだ作品と違っていたのは,二人の女性が出会う迄の,
それぞれの生い立ちに1章ずつ書き込んであること。じっくりとその人と
かかわれたのが良かった。
・・・・「愛とは相手の血を吸って生きることだ」という言葉をわたしは
作中で使ったが,わたしのような不器用な人間にとっては,小説を書くと
いう営為においても自分のすべてを投げ出して血の最後の一滴まで捧げき
るという,不様でみっともない,なりふりかまわぬアプローチをしなけれ
ば,気まぐれな小説の神様の微笑みを獲得することはできないようである。
「文庫版 あとがき より」
果たして,不器用な人間なのか。「”恋愛”は”好き”とは違う」と
いう事なのか。生きている人の「勇気・度胸・覚悟」を賭ける最高の営み
なのかもしれない。
次は,『マラケシュ心中』に進みます。
- 作者: 中山可穂
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右上は,「正岡子規」の金太郎飴でした(笑)