No.195
●投稿者:マグリット(♂)
●投稿日:03月26日(水)02時51分16秒◆心配おかけしました。 サライからの2品。
さぶさん,ご心配ありがとうございました。
アクセスできない間も,探索(CD・本等)は続いていました。さて,今回のCDはオススメというよりも,珍品としておきたい
と思います。というのも,聴いてみて,かなり好き嫌いがでるか
もしれないと私も(『サライ』の黒田氏同様)感じたからです。
- ヴァイオリン:ヒラリー・ハーン
メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲
ショスタコーヴィチ/ヴァイオリン協奏曲第1番
(SICCー107)書評にもありますが,これまでのヴァイオリン協奏曲の
カップリングは,メンコンとチャイコンのセットが多かった
と思います。そういう意味でもこのアルバムは珍品です。
メンコン(メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲を略)
に関しては,可もなく不可もなくというところでしょう。
しかし,ショスタコーヴィチは,凄い!オーケストラの
冷徹な響きを増幅するかといった迫力ある演奏です。この
アルバムのメインはこの曲かもしれません。
でも,ショスタコーヴィチやプロコフィエフ,ハチャト
リアン等の作品は,どうしてこうも冷徹に聞こえるので
でしょうか。不思議です。手塚治虫氏の「展覧会の絵」と
いう実験アニメの雰囲気というか,オーウェルの『198
4』のイメージ,いや,タルコフスキーの「ストーカー」
がどうしても想起されてしまいます。初めて聴いたストラヴィンスキーの「春の祭典」には,
「これが音楽か?」と驚きましたが,数度聴く内に,心地
よいものになりましたが,上述の三人の曲は,どれもいつ
聴いても,緊張感が漂うのは何故(なにゆえ)なのでしょ
うか。
- 『ハッピー・バースデイ』
ヴァイオリン:ギドン・クレメール
アンサンブル:クレメラータ・パルティカ室内管弦楽団ヴァイオリンの名手,ギドン・クレメールの珍品でしょう
ね,このアルバムも。
- ペーター・ハイドリッヒ/「ハッピーバースディ変奏曲」
がこのアルバムのメインでしょう。あの誕生日に唄われる,
「ハッピー・バースディ」が「ハイドン風」,「モーツアル
ト風」,「ベートーヴェン風」,「映画音楽のスタイル」等
13の変奏が繰り広げられ,とても楽しい演奏です。こういう,パロディがかった作品は,下手をすれば嫌味った
らしい演奏になってしまいますが,黒田氏の言葉を借りれば,
「クレメールの愉快な悪戯」というのは言い得て妙ですね。
あと,輸入盤(国内盤もあります)で,
指揮:ヴァレリー・ゲルギエフ
演奏:キーロフ・オーケストラ
のアルバム『シェラザード』,『スキタイ組曲&アレクサン
ドルネフスキー』も入手しましたが,どちらも,「これぞ
ロシア」という重厚な音色を響かせてくれていました。
私のお薦めは,後者の「スキタイ組曲 アラとロリー」の
入ったアルバム(プロコフィエフの作品集)ですね。
次回は,パンフルートについて,語りたいと思います。
- アーティスト: ハーン(ヒラリー),メンデルスゾーン,ショスタコーヴィチ,ウルフ(ヒュー),ヤノフスキ(マレク),オスロ・フィルハーモニー管弦楽団
- 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル
- 発売日: 2003/01/22
- メディア: CD
- クリック: 8回
- この商品を含むブログ (17件) を見る