フラワー・オブ・ライフ

　日曜*1の新聞の文芸欄で，川上弘美の評文を読んで，
　（http://d.hatena.ne.jp/magurit/19070715#1162721531　←に全文引用してあります）
　あまりの巧さに，たまらず，翌日，ブックオフで買った。
　読み終えて，その世界に心中はユラユラと漂っている。

　〜人を驚かせようというような不自然な波瀾もない。あるのは，ていねいに名づけられた
　登場人物たちの，気持ちの動き，少しずつ変化する関係，ゆるやかな時間の経過，の，
　こまやかな描写と，気持ちのいい笑いである。

　まさに，この部分で言い尽くされている。
　”〜動き，〜関係，〜経過，の，こまやかな描写”で，
　　　　　　　　　　　　　　↑
　　　　　　　　　　　　　　この”の”が，なにか，とても頭に残る。何度も重ねて読んだ。

　〜肌理こまかく泡立てられたクリームをうっとりと嘗めるように読んできた，
　その最後に大きな物語が突然硬く立ち現れて，感動，という言葉を安易に使
　うのはいやなのだけれど，やはりどうにも感動，してしまった。

　長い文の言い回しなのに，滑らかさに，感激してしまった。

*1:7/15

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