耐震補強の大切な教材
この家の模型の名前は「紙ぶるる」。柱も,梁も,屋根も厚紙で出来ていて,
台紙からそれらを外して自分で組み立てる。初めてでも完成まで10分程度,組
み立ては実に簡単である。
「基礎」の部分に指を乗せて左右に小刻みに揺すると,全体が大きく揺れる。
1階と2階の開口部に「X」形の紙を入れると,「筋交い」で補強した住宅と
同じような構造になり,一気に揺れが小さくなる。
補強ありと,なしでは「こんなに違うのか」。作って揺らすと,耐震補強の
効果に驚くことになる。
生まれたのは,名古屋大学の福和伸夫教授の研究室。大学院生の鶴田康介さ
んらが考案した。耐震工学や地震工学が専門で防災教育にも力を注いでいる福
和教授の研究室では,耐震補強の大切さを伝えるため様々な”教材”を世に送
り出してきた。誰でも簡単に耐震補強の効果を体験できる「紙ぶるる」は,そ
の中でも普及度ナンバー1のヒット作だ。(中略)
商品化もされていて注文は100枚単位で組み立て用両面テープも付けて,
1棟分70円。ホームページ *1からダウンロードも可能だ。いずれも詳しくはホー
ムページで。(2006.12.18・月曜 読売夕刊 引用)
”防災教育”というと「過去の被害映像などで訴えかけるものと相場が決まっている」と
思っていたが,こういう簡単な工作はいいなぁ。
あとは,どういう風に「予想-実験」をして感動的に認識できる道筋(シナリオ)があるか
でしょう・・・。