magurit’s blog

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『玉木宏樹/雲井時鳥国(くもいのほととぎすこく)』  

  
  
  1979年に収録された,シンセサイザー交響曲

  なぜ 燃えないのか
  なぜ 歌わないのか
  楽器としてのシンセサイザーの在り方を
  根本から問い直して
  注目の奇才,玉木宏樹
  まったく新しい音楽境地を切り拓く
  大編成のオーケストラと
  血と命を得たシンセサイザーによる
  奇跡の一夜
  人はいま,神の領域に足を踏み入れる
   - 日暮真三 -

  指揮:尾高忠明 東京フィルハーモニー交響楽団
  シンセサイザー玉木宏樹,大原繁仁,乾裕樹,安西史孝,松武秀樹
  第1楽章:雲
   低弦とファゴットとシンセから始まるこの楽章。
   愛のテーマは,曲全体に何度か繰り返される。
  第2楽章:時
   オケがウェスタン風な演奏をしたり,シンセもバグパイプ
   思わせる音色に。賑やかな雰囲気です。
  第3楽章:鳥
   ヴォコーダーが語りかける言霊が心地よい。

  川の辺りにすわって
  あなたはわかちあう
  雲は漂い 時は流れてゆく
  あなたはわかちあう
  ふか・・・く,ふか・・・く わかちあう
  やがて鳥達のこえが
  聞こえてくるだろう
  あなたは漂い
  わかちあう
  ふか・・・く,ふか・・・く・・・・・

  第4楽章:終曲
  シンセとオケの協奏曲風から始まり,
 第1楽章の愛のテーマと第3楽章が重なり合うように
 終曲のコーダへと駆け上がっていく。

 この曲を初めて聴いた頃は,”ちょっと外したかな?”
 と,自分の選曲を恨めしくも思いました。
 しかし,数年の時を経て,聞き直して以来,好きな曲の
 一つへと変容していました。
 ”時”の重みを感じぜずにはいられません。