(紋切り型・雪の巻)→*1
読み始めた。集英社文庫の3部作の様に「若さ溢れる荒々しい切なさ」は
影を潜めたが,『深爪』や『花伽藍』の様にしっとりとした靄に包まれる。
石狩響子に,塁やミチルの様な若さがあったであろう事はうっすらと想像さ
れるのだが,生々しさは微塵も感じない。「いま,透子だけ」という感じが
とても清々しい。そして半身浴の様な気だるさが気持ちいい。
- 作者: 中山可穂
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2001/11
- メディア: 文庫
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*1:エクスプランテ,雪の巻