magurit’s blog

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『あのひととここだけのおしゃべり』

 

よしながふみ対談集 あのひととここだけのおしゃべり

よしながふみ対談集 あのひととここだけのおしゃべり

 『大奥』,『フラワー・オブ・ライフ』,『西洋骨董洋菓子店』と読んできて,
 「次は,どんな作品に出会えるかな?」と,思っていた矢先に見つけた対談集。
 ”やまだないと福田里香,三浦しおん,こだか和麻羽海野チカ志村貴子萩尾望都”の7人。
 作品を読んだことがあるのは,”志村貴子萩尾望都”。
 名前を聞いたことがあるのが”三浦しおん”。
  対談内容を,まとめるのは大変なので,目次を借りる。
 「少女マンガ,フェミニズム,BL,やおい,メディア,表現論・・・」となかなか,奥が深い。
 「聞き手にまわる」対談というより,「リードし,持論もアピール」という部分がオモシロイ。
 『フラワー・オブ・ライフ』や『西洋骨董洋菓子店』を読んでいて,
 ”沈黙の使い方”に,読み手に深いものを与える部分がとても”旨い”と
 感じていたので,この饒舌さには驚いた。
 しかし,知識の広さ,そして,やっぱり”言葉の使い方”に感心した。
  個人的に面白かったのが,萩尾望都との対談。

 萩尾   アイデアって,考えたときがいちばん新鮮なんですよ。

 うーん,哲学的ですね。

 よしなが ・・・昔は少女マンガも週刊ペースで作品を供給されていたのですよね。
      『ベルサイユのばら』を当時連載で読まれていた方たちはさぞハラハラ
      ドキドキしたことだろうと思います。それをリアルタイムで楽しめなか
      ったことが残念で残念で。私もオスカル様が死んだときに学校を休みた
      かったです(笑)
 萩尾   そうか,完結した作品として出会ったんですものね。
 よしなが そうなんです。だから,ライブで読んでいるからこその楽しさは味わえ
      ていなくて・・・
 萩尾   私も大騒ぎしたクチですが,楽しかったですよ(笑)。今だと『テレプ
      シコーラ』をライブ感たっぷりに大騒ぎしています。

 『テレプシコーラ*1ね。わかります,わかります(笑)。
 単行本になってから買って読めばいいのだけど,つい連載誌を読んでしまうのは,
 ライブ感を味わいたいという無意識の働きだったというのが発見*2でした。

*1:『ダヴィンチ』に連載された山岸涼子のバレエマンガ。第1部の終盤は,怒濤の展開で某mixiでも大騒ぎになっていた。

*2:志村貴子との対談もオモシロイですが・・・