このレコードは,International Piano Archives*1が資金を得るために
1974.12/09,ロンドン,ロイヤル・フェスティヴァル・ホールでの
チャリティ・コンサートのライブ録音。
なんといっても,8人のピアニストによる,愉快な8重奏やW.F.E.Bachの曲など
いささかくだけた雰囲気が素敵だ。
A.
・英国国家(ピアノ:ジョン・リル)
・ベートーヴェン/トルコ行進曲(「アテネの廃墟」より」
(ピアノ:ジョン・リル,アリシア・デ・ラローチャ,ラドゥ・ルプー,
ホルヘ・ボレ,ジーナ・バッカウアー,ジャンヌ=マリー・ダレー,
ギャリック・オールソン,バーリントン・ヴァーゾニ)
前代未聞の8重奏。一端は型どおりに終わるのだが,ルプーの合図で,
即興曲に早変わり。PDQバッハか,ホフナング音楽祭みたいになり,
オペラ「マルタ」の”夢のように”まで飛び出す。会場も爆笑の渦。
以下,4曲は”まじめ”に披露される。
・アルベニス(ストコフスキー編)/タンゴ(ピアノ:シューラ・チェルカスキー)
・サン・サーンス/トッカータ(ピアノ:ジャンヌ=マリー・ダレー)
(サン・サーンス自身による,ピアノ協奏曲5番からの編曲)
・バルトーク/ブルガリア舞曲 第1,2,5,6番
(ピアノ:スティーヴン・ビショップ=コワセヴィチ)
・ドビュッシー(ラヴェル編)/3つの夜想曲より”祭り”
(ピアノ:タマーシュ・ヴァーシャーリ,バーリントン・ヴァーゾニ)
・ティロ・メデク/トルコ戦争曲(ピアノ:ジョン・リル,ジョン・オグドン)
B.
・ショパン(バラキレフ編)/ロマンス(ピアノ:ギャリック・オールソン)
(ピアノ協奏曲第1番ホ短調より)
・ロディオン・シチェドリン/ユモレスク(ピアノ:ラドゥ・ルプー)
・ウィルヘルム・フリードリヒ・エルンスト・バッハ/三葉の曲
(ピアノ:アリシア・デ・ラローチャ,ジーナ・バッカウアー,
ギャリック・オールソン)
・イグナツ・フリードマン/ウィーン舞曲第1番
(ピアノ:ヴィクトール・ボルゲ:本業はコメディアンだが,ピアノもなかなか)
*1:死蔵されたピアノ譜等の研究・発掘の為の組織