最近は,ほとんど聴くことも,FM誌を見てエアチェックすることもなくなったが,
大学生の頃は,FM誌が手放せなかった。それぐらい,音楽に飢えていた。
世に言う”名曲”を聴きたいとか,知りたいというのではなく,
変わったアプローチの物を探していた。その方が,気に入れば,元になった曲も
聴いてみたくなるからだ*1。
当時,NHK-FMのお昼の名曲番組はなかなか洒落た*2プログラムを
企画していました。
特に,”冗談音楽”とか”パロディ音楽”とか珍しい楽器の協奏曲*3や,
トランスクリプション物なんかも率先して紹介していました。
そんな中,忘れられないのがこれ,『ローズマリーの霊感』。
有名な大作曲家*4が死後,あの世で作曲し,霊媒を使って,
記譜,演奏したというアルバム。
リストの研究家などは,「いかにもリストらしい」と評価したとか・・・。
また,霊媒としてローズマリー・ブラウンが故作曲家に選ばれた理由は,彼女自身が
音楽・ピアノ演奏に関して,全くのズブの素人に近い為だとか。
リストが最初に憑依し,横の繋がり?で,多くの作曲家が現れるに到った。
A面は,ピーター・ケイティンが演奏。
・ベートーヴェン:バガテル
・シューベルト:楽興の時
・ショパン:即興曲ヘ短調
・ショパン:即興曲変ホ長調
・リスト:水上を歩むイエス・キリスト
・リスト:グリューベライ
・リスト:華麗な円舞曲
・ドビュッシー:ダンス・エキゾティック
・ブラームス:ワルツ
B面は,ローズマリーの演奏。
・リスト:コンソレーション
・リスト:たそがれの白鳥
・リスト:夢の小舟
・リスト:哀愁
・リスト:イエスの祈り
・グリーグ:羊飼いの笛
・シューマン:あこがれ
・ショパン:バラード
PHILIPSのアルバム*5で,再販版を大学生協で買ったように覚えている。
リストの「コンソレーション」,「たそがれの白鳥」が私は好きだが,ライナーノーツ
には,イギリスでは,グリューベライが非常に評価が高かったそうである。
某タ○リが,”誰でも弾けるチック○ーリア”等とパロディをしていた時代もあるが,
そういうオチャラケた風には感じない出来である。(9/23)