magurit’s blog

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『猫背の王子』

 

猫背の王子 (集英社文庫)

猫背の王子 (集英社文庫)

 読み進んでいます。ミチルの「心の飢え」は癒されるのかなぁ?
 『花伽藍』「驟雨」で中山さんの心は完結するのかな?(現在の感想)

 (15:40)読みながら,眠ってしまった。嫌な夢*1だった。

 頭の横にあった,写真集を眺めたら

 

R

R

 ふと,涙が出てきた*2
 テレビをつけたら,ガンバがFCに負け,セレッソと鹿島は引き分け*3。(17:13)
 サッカーとソフトボールとでは,共通するのは球技というだけど,
 
クールス

クールス

 は,ハッピーエンドを期待させるような本だったと・・・・。 
 「目覚ましテレビ」の「週末占い」1位だったが,なんにもいいことないわ*4
 「目覚ましテレビの占い」はいいことも悪いことも「必ずハズレ!」る。
 関東版と関西版でもあるのかな(笑)。所詮,遊び*5です・・・(爆笑)。
 20時過ぎに『猫背の王子』読了。「いい終わり方だな」と思った*6。「あとがき」「文庫版のあとがき」の後,「解説」をじっくり読んだ。多くの解説を書いている方には悪いけれど,
 これまで,スッキリと自分の心に落ちつく「解説」を読んだ記憶がなかった。

 人生は「役割期待」で満ちている。まわりの人が望む行動を無意識のうちに
とってしまうのは、言い換えれば思いやりともサービス精神とも言える。
 けれど人は「役割期待」だけでは生きていけない。いや、まわりの期待に
そって何も疑問をもたずに生きていけたら、それはかえって楽で幸せなこと
かもしれない。
抑えても抑えても溢れ出してしまう何か。中山可穂の小説にはそれがひたむ
きに書き綴られている。       〜文庫・解説より〜

 この文章は,そのまま自分自身の仕事に対する姿勢に当てはまるように
感じたのかもしれない。もちろん,自画自賛しているのではない。
 いつのまにか「役割期待」の世界にどっぷり浸かってしまい,
誉められる事や認められる事など,何一つ望んではいないのに,
そうする事を自分に課している事に気づいた。

アイデンティティーやファーストプライオリティーが明確な人間を前にする
となんとなく普通に生きている人達は、尊敬と畏怖と時にはそれを持っている
人物に激しい嫉妬を覚えるだろう。
 本当は誰だってミチルのように生きたいのだ。破滅にひた走るほど情熱を燃
やせる何かが欲しいのだ。けれど現実の生活の中でそれを獲得することは至難
の技で(というより持って生まれた性格と運だろう)、だからミチルが芝居の
神様のために、人間関係も自らの健康も幸福も投げ出す姿に心打たれるのでは
ないだろうか。〜解説より〜

 そう,今の自分の仕事に対する姿勢は,ミチルにシンパシーを
抱くぐらい,似ている。食事よりも「選んだ仕事の資料文献」に化け,
「選んだ仕事の製作素材」に化け,先行投資も随分としてきた。まさに
破滅的なまでに・・・。中山可穂の作品に登場する主人公達は,「こう
するしかない,これしかない」と思い行動する姿に,自分を重ね投影し
てしまうから,切ないのだろう。
 

熱帯感傷紀行―アジア・センチメンタル・ロード (角川文庫)

熱帯感傷紀行―アジア・センチメンタル・ロード (角川文庫)

 を続いて読み始めた。1996年の3月に,タイから南の紀行文。
 偶然にも,私と同年齢。私は,1997年の3月に北欧にオーロラを見に
 初めての海外旅行で,一人旅に出かけた。「暑さ・寒さ」の違いは
 あるが,一人旅のハラハラドキドキはオーバーラップする。
  
天使の骨 (集英社文庫)

天使の骨 (集英社文庫)

 が,『猫背の王子』の続編であり,『熱帯感傷紀行』はその後の
 スランプ時代の紀行文だから,順番は逆の方がいいのかもしれない。
 でも,先に答えを知ってからでないと「推理小説」が読めない人も
 いるように,スランプから脱する旅を知った上で,続編を読んでみ
 たいと思った。

*1:悪代官が登場。驚いた顔で振り返って私を見るので,「あなたはどう思いますか?」と問い返すが答えない・・・。

*2:私にCD:クロスドレッシングを体験させてくれ,目覚めさせた人にそっくりのモデルが使われている。

*3:両チーム退場者が出る激しい試合で,ラスト,再三飛び出して好セーブを連発していた鹿島のGKをファビーニョがかわしてシュートするもゴールならず,ドロー:涙

*4:そりゃ寝てたらね。何も起きようがない。金曜の夜から腹痛が続く

*5:でもねぇ,いいこと言われたら,気分いいですよねぇ

*6:典型的なハッピーエンドではないかもしれないけれど,劇団の公演は成功に終わり,新しい始まりを予感させる結末は暗いかもしれないけれどいいと思った。