magurit’s blog

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激しい雨音に・・・

 目が覚めたら,

 窓を打つ激しい雨に 僕は耳をそばだてた
 僕の部屋のドアを 誰かがたたく音がして
 ずぶ濡れで立ってた君は
 すまなそうにこう言った
 灯りがついていたので
 ちょっと寄ってみましたと
 思いがけない真夜中の訪れに
 知り合って間もない君に
 何か訳があるのだろう
 ずぶ濡れのコートを脱いだ
 君はまだふるえてる
 男物のセーターだけど
 風邪をひかずにすむだろう
 「ずぶ濡れの訪問者」

途上にて

途上にて

 というフレーズが耳奥に浮かんだ。
 台風14号の影響か,私の場合は「屋根を打つ激しい雨」
 だったけれど。

 みなみらんぼう氏の歌が何かしら好きで,良く聞いていた
 時代があった。
 
 「らんぼう」は「乱暴」ではなく「ランボー*1からだったような記憶があるが,

 あの低い声とは似合わない優しい顔。
 そして,詩の内容よりも柔らかいメロディー。

 「山口さんちのツトム君」ばかりが紹介されるが,

 「淡い青春の恋」や「ワンナイトの出会いと失恋」
 「生き疲れた心」等の詩が多いけれども,それだから(それなのに?)*2多感な高校時代には,逆に背伸びして憧れる世界だった。

  • 大人のワンナイト(何故かコミカルな感じが多い)
    • 「土曜日のシンデレラ」
    • 「大阪慕情」
  • 人生
    • 「年月の渇き」
    • 「途上にて」
    • 「夜を抱きしめて」
    • 「ある男の愛」
    • 「ポケットに夏の日」
  • 失恋
    • 「ウィスキーの小瓶」
    • 「語り尽くせない五月」

 どうも私は,影響されやすいのか,恋が始まっても,らんぼうさんの歌の
 詩が頭に浮かんでしまう。特に「年月の渇き」が多い(苦笑)。
 恋愛へのあこがれよりも,失恋への甘言がつきまとっているのかもしれない。

愛することに臆病で
僕たちは別れを急いだ
求め会う肉体以上の
真実とは 何だろう
傷口を塗り込める
すべさえも一途だった若い日々
つなぎ止める そんな愛なんて
悲しいだけの淫猥さ
(中略)
想い出の痛みは
飛び立った水鳥の輝き
たおやかな乳房のうねり
僕はいまも ここにいる
酔いどれることなどは
僕にはたやすい悪戯
自由など なんになるだろう
おいぼれてゆく人生には
(後略)
「年月の渇き」より

私には,詩とオーバーラップするような経験は無い。
でも,「酔いどれる」「老いぼれてゆく人生」「自由」等の響きに
あこがれていたのだろう。いや,今もあこがれているのかな・・・。

*1:詩人のランボー,スタローンの映画よりも氏の方が先です。笑

*2:「だから」と「なのに」をつなぎ替える事で,観点が変わることを指摘したのは板倉聖宣氏『発想法かるた』