No.177
●投稿者:マグリット(♂)
●投稿日:02月01日(土)02時33分08秒◆トミタ・サウンド
何度か,登場したことのあるアーティストの話です。
そう,冨田 勲。
アニメでは,「ジャングル大帝」や「リボンの騎士」等の
主題歌は彼の作品です。
そして,日本で最初に,ムーグ・シンセサイザーを輸入し,
試行錯誤の末に,当時,アメリカを席巻していた,ワルター
カーロスの「スイッチ・ト・オン・バッハ」を脅かし,日本
人初のグラミー賞ノミネートにこぎつけたのです。
そんな彼の作品に出会ったのは,中学2年の暮れだったか。
当時,プログレッシブ・ロックが流行り,クラフト・ワークや
ピンク・フロイド,タンジェリン・ドリームが静かにブームを
作っていました。そんな中,プログレの範疇に入れられること
もあった冨田氏の第4作ホルストの組曲「惑星」に出会ったの
です。当時,FM放送には,「音楽ってなんだ」という 実験的な
番組がありました。司会は,まだ,山登りをしていない頃の
みなみらんぼうさんでした。
たまたま,暮れの番組で,「ディズニーランドと音楽」と
いうテーマで,音楽放送劇をながしていたのですが,その山
場で流れたのが,ホルストの「惑星より木星」でした。オーケストラでも何度か,曲名も知らないうちに聞き覚え
のある曲でしたが,シンセサイザーの宇宙的な響き(宇宙は
真空ですから,音は伝わらないのですけれども)に,感動し
たのでした。ホルストは,死後,「惑星」の編曲を許可しないという
遺言を残したのですが,50年ぐらい経っていたのでしょう
冨田氏は,遺族を説得して創り上げたとか(その後,何人か
が編曲にチャレンジしている)。
冨田の「惑星」は,まさに「音のSFアニメ」。
ロケットの発射台で,管制官とパイロットのやり取りがあって
カウントダウンの後,ロケットの発射音に包まれて,宇宙の彼
方へと飛んで行く。幾つかの星を超えて,目指す惑星の基地か
ら,出迎えの通信が,それに応えるパイロット。と,その時,
突然現れたブラックホール(今なら,ワーム・ホールとでも
言うのでしょう)にロケットが入り込み,時間と闇の中を,
進んでいく。微睡むような光景の後,発射台のシーンに,
タイムスリップしているのでした。こんな,展開を音で表されると,私のムシが走りだしま
した。他のアルバムを聴きあさり,新作の出るのを,今か
今かと待つようになりました。宇宙的な雰囲気ということで幾つかのアルバムを紹介し
ておきましょう。999の世界みたいでメルヘン
チックです。
- 宇宙幻想・・・・・第五作,10曲あまりの宇宙を思わせ
る曲が哀愁を感じさせます。この頃の
時代を感じさせるのが,スター・ウォ
ーズのテーマ。私のお薦めは,オネゲ
ルの機関車パシフィック231とロド
リーゴのアランフェス協奏曲の第2楽
章。特に後者は,ナスカの地上絵をイ
メージした壮大で,哀しい。第6作ですが,宇宙からのメッセージ
をパソコンを通して読むことができる
画期的作品です。シベリウス,プロコ
フィエフの曲がふんだんに使われてい
て,スペクタクル巨編とでもいいたく
なるアルバムです。
- ドーン・コーラス
第9作になるこの作品は,宇宙からの
星の電波を音に変換して作られたアル
バムです。パルサーやバンアレン帯の
電磁波の音をうまく活かしています。
さらに,バッハと,ヴィラ・ロボスと
いう変わった取り合わせもジャンルを
広げるのにいいですね。と,宇宙を感じさせる「トミタサウンド」を今回は紹介し
てみました。オリオンの三ツ星が輝く冬らしく,宇宙に心
を馳せてはいかがでしょうか。
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No.178
●投稿者:ミニー(♀)[掲示板]
●投稿日:02月01日(土)09時41分40秒◆またまたメモメモ...
ぜひぜひ聴いてみますね!
トミタサウンド...
そう言えばプラネタリウムに行くと宇宙的なBGMが流れて
更にその世界へ引き込まれていきますよね〜
先日行ったシビックセンターのプラネタリウムでは「冷静と
情熱のあいだ」の主題歌が流れていましたが...あの曲もプラネ
タリウムで流れるとまた一味ちがって感じられました!