No.46
●投稿者:マグリット(♂)
●投稿日:06月28日(金)05時08分04秒◆ジョルジュ・ムスタキ
私が中学生の頃だから,今から四半世紀前になりますが,
テレビドラマに,「木下恵介の人間の歌シリーズ(歌は詩
だったかもしれません)」という13回で1テーマが終わ
るものがありました。
当時の実力派女優が続々と主演するので,中学生の私に
は,それぞれの女優さんに憧れたものです(照笑)。「それぞれの秋」では,桃井かおりさんのスケバンを見
ましたし,「阿蘇の女」では,少々尖った演技をする新人
の松坂慶子さんも登場していました。十朱幸代,山本陽子,
香山美子,酒井和佳子,栗原小巻,梶芽衣子,仁科明子・
・・と蒼々たる主演女優に,初々しい,小倉一郎,近藤正
臣,古屋一行,あおい輝彦,沖雅也,火野修平,寺尾聡,
森本レオ等がからんでいくのです(脇も,白川和子,千秋
実,草笛光子等が締めるのと,シナリオがとてもよく出来
ていました)が,本当に毎回楽しみなドラマ群でした。そんなドラマの中で「バラ色の人生」というのが,今で
も忘れられません。主人公は寺尾聡(まだルビーの指輪?
も唄ってない頃です),同郷の幼なじみが仁科明子,主人
公の悪い先輩が森本レオ,その同棲者が子鹿ミキ,同じア
パートに住む住人に,居酒屋の女主人,草笛光子,後,元
刑事や,万年浪人生などが登場していました。しがない美術学校生(版画を志していた)寺尾聡の元に,
訳あって世間から逃げている女性(サクラさん:香山美子)
が転がり込んできて,同棲いや,同居を始め,ほのかな恋
心を抱きながら,成就しない年上の女性との愛,最終的に
は同郷の幼なじみと結ばれるという,たわいのない話です。しかし,背伸びしたい中学生の私には,夢のような羨ま
しいお話でした(優しいしっかりした年上の女性に憧れる
時期だったのでしょう)。と長々とドラマ紹介に終わってしまいそうですが,その
ドラマのテーマ曲(とBGM)には,ジョルジュ・ムスタ
キの「私の孤独」という曲が使われていました。題名に反
して優しい,エンドレスで聴いていても飽きない名曲だと
思います。
彼の曲は,哀しい(邦)題名の曲ほど,優しく明るいイ
メージで語られ,「希望」などという曲は,マイナーテン
ポの暗めの曲が多かったように思います。いいドラマには,必ずいい音楽が付随してくると私は思
っていますが,このムスタキの「私の孤独」は,そっとし
ておいて欲しい時や,落ち込みが浅い時には,心が癒され
るタイプの曲です。ムスタキのCDは,シャンソン(フランスのポップスの
コーナー)にあると思います。何種類かあると思いますが,
「私の孤独」・「ヒロシマ」・「希望」が入ったものを選
ばれるといいと思います。お気に入りの曲,なかでも自分の人生に影響を与えた曲
を推薦するのは,なかなか難しいです。それは,「なんと
なく」自分のフィーリングに合ったとしか,答えようがな
いからかもしれません。私は,「なんとなくも理屈のうち」
と大事に考えていますので,これも仕方ないかなと思って
います。
是非,一度,お聴きになってください。
- アーティスト: ジョルジュ・ムスタキ
- 出版社/メーカー: ユニバーサル インターナショナル
- 発売日: 2001/07/25
- メディア: CD
- クリック: 1回
- この商品を含むブログ (8件) を見る