- 作者: 泡坂妻夫
- 出版社/メーカー: 社会思想社
- 発売日: 1983/02
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夏休みの「化学の実験研修会」で様々な授業のアイデアや実験*1を
紹介する機会をもらえた。
その時,この『魔術館の一夜』から,ネタを幾つか仕込んだ。
マッチの燃えさしを,頭になすりつけて,
「最近の整髪料は,燃えさしのマッチを復活させる成分が含まれているようで・・・。」
と,黒板に擦りつけて着火してみせた。
渋い顔,険しい顔で「若造が何をすんねん・・・」という顔で,早口で喋る私を見ていた
年輩の教師の目が点になった。
「なんて,これはタネも仕掛けもあります」
と,空気が一変した。
メガネに髪を後ろで括った,いかにもイカニモという感じの白衣の女性は,
狐に包まれた様な顔で「えっ,今の手品なんですか・・・。」
翌々日の反省会で,出た感想に,
「マッチの燃えさしが本当に燃えたと思った。
まさか,授業で手品をしているとは・・・*2」というものがあったのがご愛敬。