magurit’s blog

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『ボクたちクラシックつながり』

 

  大半を通勤電車内で読みました。
 クラシック音楽の入門書ではありません。
  副題に「ピアニストが読む音楽マンガ」とあるように
 クラシック音楽家,特に日本の音楽家の身の回りを
 マンガ『のだめカンタービレ』『ピアノの森』『神童』等の
 登場人物のセリフや行動と照らし合わせながら分かりやすく語っています。
  冒頭「はじめに」がこの本の特徴を表しています。

 「ピアニストって毎日何やってるんですか?」

 ある種,下世話な,でもちょっと訊いてみたいことを
 一つ一つ種明かししてくれます。(03180133改)
 目次を揚げておきます。

 第一章 一回読譜したらとっととやるぞ!
 第二章 楽譜どおり弾け!
 第三章 バレンボイムホロヴィッツ!?
 第四章 コンクール派と非コンクール派
 第五章 留学 クラシックをやるなら海外でなきゃ駄目?
 第六章 指揮者の謎
 第七章 コンサートで受けるプログラム
 第八章 音楽は人間が出る?
 第九章 ピアニストは本当に不良債権か?

 今までに無いタイプの本です。
 内容は面白いのですが,若干,個人的に気になる処もあります。

  読者に話しかける様な文体です。
 語りかける文章自体は読みやすいかと思います。
 ただ「・・・・ですね。」「・・・ですネ。」が多いのです。
 賛同する意味合いの「そうですね」ではありません。
 その為,ちょっと「押しつけがましい」「知らないことが恥ずかしい」と
 感じる人もいるのではないかと思いました。
  私は(前職で)「・・・知っていますね。」は,知らなかった人に対して恥を感じさせるので
 使わないようにとても注意して「知っている方もいらっしゃるかもしれませんが」と
 言い換えてました。
  私はクラシックが好きなので,面白く,ひいき目に読んでいたのですが,この点だけは
 やはりいただけません。物事を教える立場にある人だけにとても惜しいと思います。
  しかし,だがしかし,アプローチの仕方が面白い本であることはまちがいありません。