以前から書名は知っていたのですが・・・。
「ムーミンのひみつ」という特集でしたので,
SUOMIの「ムーミン博物館」に行った父母も写真が気にいったようです。
先に読ませてもらいました。
「あぁ,なんと・・・!」思わず声を上げました。
川上弘美さんの短編小説「銀の指輪」。
4頁の短編とはいえ,見事に読ませます。巧みな構成,的確なリフレインが,
心にじわっと拡がっていきました。
”女性の友情?”という感じの心の交流。私が読んだ中では初めての設定。
「たまるいっぽうの写真,CD,手紙・・・
ものの捨てどき,ありますか?」という2頁に書かれた
幾つかの方法は,”あぁ,そういうのもありだな”と思いました。
「吉村順三が作って暮らした 森のなかに浮かぶ家」では,
・・・建築雑誌で大きな吹き抜けのある住宅を眺めては「これだと熱が
全部逃げてしまうよ」と嘆き,新聞の不動産広告の間取り図を目にすれ
ば「この廊下のスペースがもったいない」と上から線を引き直す。とに
かく吉村順三はいつも住宅について考え,それを楽しんでいたのだそう
です。(『ku:nel(クーネル)』109頁引用)