magurit’s blog

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講談社編集を叱る。『音のなんでも実験室』

  もう一冊,講談社ブルー・バックスの『音のなんでも実験室』。
 

音のなんでも実験室―遊んでわかる音のしくみ (ブルーバックス)

音のなんでも実験室―遊んでわかる音のしくみ (ブルーバックス)

 家庭でも出来そうな,音にまつわる簡単な不思議を扱っている。
 3分の2は,あちこちから集めてきたとおぼしきネタ集。
 「歌うワイングラス」(30-35ペ)は,
 モーツアルトも「グラスハーモニカの為のアダージョ」を作曲してる
 ぐらいだから,そういう事も紹介して欲しいなぁ。
 「グラスハープ」は「物理の演示実験」の為に生まれたのでは無いの
 だけどね。
 フランクリンも「アーモニカ」という同様の楽器を発明しているのに。
 
グラス・ハーモニカのための音楽

グラス・ハーモニカのための音楽

 
グラスハープ・モーツァルト

グラスハープ・モーツァルト

 「押し寄せる虫の羽音」(50-51ペ)の
 参考文献は,もう絶版で,文庫2分冊になってるんですけどね・・・。
 編集さんの仕事がいい加減なんだよなぁ,講談社って。
 
新・遊びの博物誌〈1〉 (朝日文庫)

新・遊びの博物誌〈1〉 (朝日文庫)

 
新・遊びの博物誌〈2〉 (朝日文庫)

新・遊びの博物誌〈2〉 (朝日文庫)

 さらに「指一本で釣り鐘を鳴らす」(68-69ぺ)は
 
物理が好きになる本 (物理学One Point (20))

物理が好きになる本 (物理学One Point (20))

 で,扱われてるけれど,「参考図書・参考資料」に
 記載もされていない。題名からして「ブルーバックス」が
 好きそうな題名なのに(嫌味)。
 「小鳥の鳴きくらべ」(102-104ぺ)も
 先の『新・遊びの博物誌』を本文中で参考として揚げているけれど,
 ブルーバックスの酒井高男さんの著書に
 「フイルム・ケースで笛」というのがあるんだけどなぁ。
 
創る・動くおもちゃ (ブルーバックス Do science)

創る・動くおもちゃ (ブルーバックス Do science)

 これ,すごくいい本です。
 自社の本ぐらいきちんとデータ管理して欲しいなぁ。
  毎度のことながら,「参考図書・参考資料」の頁(170-171ペ)がズサン。

 「・・・。しかし,調査不足でご迷惑をおかけしている方もあるかも
  知れません。その方にはこの場でお詫びいたします。」

  普通,「調査不足で・・・」と書いたら,「至急ご連絡下さい。」
 じゃないでしょうか?
  さらに,坂根厳夫氏の本に関しては,図を使っているのだから,
 あきらかに「引用」です。著者に断りを入れてるのかもしれないけれど,
 「引用文献」として,後述しないとオカシイ。
 講談社からは,著作権に関わる本を出版してないのかなぁ?
 「はまぞう」には「ソフトウェア」絡みが2冊だけ・・・。

  最後の「調べて楽しむ音の第2実験室」が一番書きたかった処
 じゃないかなと思う。そこは「シェアウェアソフトを使った音の
 解析の仕方」。 
  以前,同シリーズから出ていた『音のなんでも小事典』もいい
 本でした。「ホーミー:モンゴルの一人二重唱」の練習方法まで
 書かれていて,愉しめましたよ(笑)。
 

 と,ブルーバックス新刊を叩くのは,「毒者ハガキ」が入ってなか
 ったから。入っていたら,いつもそれに書いてますから・・・(笑)。
 テレビのバラエティ番組の「おちゃらけた科学コーナー」みたいな本を
 「啓蒙書」として出版しないで欲しいなぁ。大講談社さん! 

 
   (↑眠るレオン・元♂)
  “マージンFXのひまわり証券さん、ニンテンドーDS Lite欲しい!”