先日の新聞記事を紹介しておきます。
「イエス・キリスト」
クリスマスが近づいてきた。ある若者が「イエス・キリストって,めっちゃ
ラッキーやん。クリスマスに生まれるなんて」と言っているのを聞いた。クリ
スマスが何の日か知らないのだろう。また「イエス・キリスト」の名字は「イ
エスそれともキリスト」と聞いている若者もいた。そこで説明しておこう。まず「イエス」はヘブライ語でイエーシュア(ヨシ
ュア)のギリシャ語訳で,「神は救い」の意。マタイの福音書1章21節に
主の使いが現れてヨセフに「マリヤは男の子を産みます。その名をイエスと
つけなさい。この方こそ,ご自分の民をその罪から救ってくださる方です」
(新改訳)と告げる言葉に出てくる。救いとは罪からの救いを指す。
次に「キリスト」は以前にも書いたが,ヘブライ語マーシーアハ(メシア)の
ギリシャ語訳で,直訳すると「油注がれた者」で,救い主の意。したがって
「イエス・キリスト」とは罪からの救い主イエスということだ。イエスが姓で,
キリストが名ということではない。
梅花女子大学教授・米川明彦
(2005.12.19.月 読売新聞・夕刊)
静かな一日でありますように・・・。