magurit’s blog

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トランスな世界

No.15

●投稿者:マグリット(♂)
●投稿日:04月27日(土)01時16分53秒

◆ひかりもの

 コレクションは,数々あれど,20年近く続いているモノのひとつに
光り物がある。光り物というと,宝石や金銀を思い浮かべる方も多いこ
とだろうが,少々趣を異にしている。

 昨年,隔週刊の『トレジャーハンティング』という貴石・鉱物の雑誌
が発売されたのを覚えている方はいるだろうか。

 そう,私が言う「ひかりもの」とは,貴石・鉱物のことである。採集に
行けるといいのだろうが,貧乏暇無しのこの身,即売会や標本店での購入
がおもな収集方法になる。その為,年2回・大阪・梅田の紀伊ノ国屋書店
が催している「鉱物・化石展」に採集に行くことになる。

 即売会と聴くと,高価な鉱物や化石を買い漁る様子を想像されることだ
ろうが,さにあらんや,500〜1000円ぐらいの石を中心に,物色す
るのである。私のお気に入りは,「透石膏(とうせっこう)」。ギブスや
彫刻に使うあの石膏の結晶である。カタカナ名で,「アラバスター」。
 なんとも妖しい響きの名前ではないか。(手塚治虫の作品にも同名なも
のがあったが,それはそれで素晴らしいSFであった。個人的には同様の
作品では「やけっぱちのマリア」が好みであるが・・・閑話休題)イスラ
ムのモスクなどにアラバスターの壁工芸のあったような弱い記憶があるが,
これは眉に唾してもらいたい。アラバスター,透明とはいえ,水晶のよう
に,ガラスという感じではない。とても軟らかい鉱物ではあるが,氷砂糖
のような透明感である。

 さて,今日,偶然にも恒例の「化石・鉱物即売会」に出くわした。そこ
で,10点近い石を入手したが,そのなかに,「グリーン石膏」という,
緑色をしたアラバスターを見つけた。うすい緑色の細長い結晶が垂直に伸
びたものが,密集している。その今にも消えてなくなりそうな石の色に寒
暖の差の激しい今年の春を感じた。

 鉱物や化石を積極的に作品に取り入れているアーチストに長い時間執着
している。アタゴオルという不思議なネコの国を描いたマンガの世界を創
り上げた,東北の雄「ますむら ひろし」氏である。
 某ハ○スのクリームシチューのCFで,「目が細い大柄なアニメのネコ」
が登場しているものを目にされた方もいることだろう。あのネコが,アタ
ゴオルの住人「ヒデヨシ」である。
 夢の世界を味わいたい夜,私は『アタゴオル物語』を舐めるように読む
ことにしている。(ますむら ひろしの作品には,ネコを登場人物にして,
宮沢賢治の世界を描いたものも多い)

アラバスター(1) (手塚治虫漫画全集)

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やけっぱちのマリア (1) (少年チャンピオン・コミックス)

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楽しい鉱物図鑑

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楽しい鉱物図鑑〈2〉

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たのしい鉱物と宝石の博学事典

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アタゴオルは猫の森 1 (MFコミックス)

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アタゴオル玉手箱 (1) (偕成社ファンタジーコミックス)

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