台風一過には,
ほど遠い蒸し暑い朝。
突然泣き出した蝉を探して
街路樹を見ていた。
「おい,校内には,食べられるモノが結構生えてるんやぞ。
そんなんをな,調べといて,生徒を連れて歩いたらええんや。
ただな・・・”授業中にウルサイ”と言われんようにせえよ。」
と園芸部だった教頭さんが声をかけてくれた。
生のノビルや花壇のアスパラを囓って歩いた。
水くさい枇杷,酸っぱいスモモ,渋い柿,臭い銀杏。
緑に囲まれた校舎で思い出すのは,太い楠よりも,食べた植物のこと。
キクラゲを見つけた時,教頭さんを呼びに行った。
「おい,落ちるなよ。落ちてもオレは,知らんぞ。」
*1:左下の川は,いつでも鯉の群れが見られる