magurit’s blog

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『アドルフに告ぐ』

  

 『エリア88』のε回目の再読の後,
 『火の鳥』を読みかけましたが,どうもうまく流れにのれません。
 窓辺に置いてあった『アドルフに告ぐ』が目に入りました。
 昨年,ゲリラ豪雨で3巻と4巻が,ちょっとゴワゴワになりました。日に焼けてもいます。
 Book offでは,売れません(笑)。
 1985年の本ですから,25才。非常勤講師の3年目です。
 前年は,タイヘンでした。中3と高2の化学。
 日本中,中学が荒れていました。
 勤務校でも,ベテランは,皆,行きたがりませんでした。

 教科主任の土佐女性は「私は,主任だから責任上行きます」とキッパリ*1
 
 『仕事が無くなるのは困るし*2
  ”若いときの苦労は買ってでもしろ”と言うしなぁ』と思って,
 「私が行きましょうか*3」と言いました。
 その一年,タイヘンでした*4が,とても,勉強になりました。

 化学1を教えてました。

まだ,ビンゴとか仮説とか知らない時代でしたので,

 わけのわからん教科書に四苦八苦しました。

 ”葉っぱに銀メッキをする”実習やら,ドンドン,開発しましたが・・・。

「臭い,綺麗,面白かった」という感想で,終わっていきました(笑)。

そういえば,

 ”サーモカラー”を作った時は,解説の時間が足らなかったので,
 翌日,教室の教卓の上に,セラミックペーパーを敷いて,
 アルコールランプの上で熱しました。
 よく乾燥していたサーモカラーを塗った濾紙には,瞬く間に火がつき,
 炎を上げました。ピンセットからこぼれ落ちました。
 「ヤバイ!」パッと素手で掴んで,防火バケツに放りこみました。
 「先生,熱くないんですか?」
 「火傷してないのですか?」

すました顔で,「ハハハ,これぐらいなんてことない」。

 授業を続けました。
 終了のチャイムが鳴りました。
 走って,教科準備室に駆け込み,冷やしましたが・・・。

保健室で「何をエエ格好してるのん。アホやなぁ」と言われ涙しました(苦笑)。

 そんな頃に,読んだ『アドルフに告ぐ』は,とても面白かったという記憶があります。
 再読して,どこが面白かったのか,よくわかりませんでした。
 あぁ,歳月が,私の心をどこぞにやってしまったのでしょうか・・・。

 最近,手塚治虫の絵に,ちょっと違和感を感じます*5
 

新装版 アドルフに告ぐ (2) (文春文庫)

新装版 アドルフに告ぐ (2) (文春文庫)

*1:筋の通らない事は,大嫌いな立派な方でした。他人に厳しく,自分にも厳しい人でした。何故か,私は,目をかけてもらいました。専任になってからは,この人をガッカリさせないように,校風に合わせてキッチリやりました。この人と同世代の理科の教師は,皆,気骨がありました。

*2:誰がやっても結果は悲惨らしい

*3:「非常勤だし若いからダメ」と言われることをチョッと期待しました。

*4:その時に,あることないこと言うオバアサン先生と出世欲の塊男のお陰で私の専任への道は閉ざされたと後で,聞かせられました。今回も,同様の事が原因で失職させられました。事実無根ですよ。私は,濡れ衣運なのかも?

*5:田中圭一はなんとも無いのですよ(笑)