一昨日から大阪らしい蒸し暑い時が
やってきた。気持ちいい汗でなく,
ベタつく汗が鬱陶しい。まずシャワー。
隔週の連休,ブランチは連れ合い
お気に入りのインド料理を食べに出か
けた。
6月の代休に出かける予定だったの
だが定休日。エスニック料理というか
ピリ辛がお好きな連れあい,一人で食
べに行って美味しかったとか。
インド人?の料理人が二人とつのだひろ(連れ合いは「若い松本零士」)似の優しいマスターが
出迎えてくれた。
「今日のランチのカレーは?」
「野菜カレーと蓮根のチキンカレーから選べます」
連れ合いは,1.5倍の辛さの蓮根チキンカレーを,私は普通の野菜カレー(笑)。
スープ・野菜サラダ・イエローライス&チキンが出た後,カレーと焼きたてのナンが登場。
目の前の釜でナンを焼いているのを見ていたのですが,とても面白かった。
生地を伸ばして釜の側壁に”これでもか!”とばかりに勢いよくぶつけるのです。
マジメな顔して,時々唇を歪める料理人の表情を観察していました。
「あっ,出す順番間違えた」と連れ合い。
私たちの後から店に入った母親子にカレーが出されました。
これが,実は微妙な問題を含んでいたのです(笑)。
イエローライスをカレーに絡めたり,ナンに付けたり堪能しました。
「あんまり辛くないなぁ」と連れ合い。
そこへマスター氏。
「今日の辛さはどうですか?」
「あんまり辛くないですね。」
「ご主人はいかがですか?」
「私はちょうどいいです。」
と,隣の母親子さん,「辛いです。」
「甘くはできますよ」とお皿を受け取り調理場へ。
そこで,ハッと気づいた顔で,私たちとお隣さんにむかって,
「スミマセン。お皿を間違えて出したようですね。
早い段階でよかったです。」と言って,連れ合いのカレーも
調理場へ持っていきました。出てきたカレーは,ピリ辛になっていました。
そして,さらに衝撃の事実が・・・(苦笑)。
「どうですか?」
「いつも2倍だから(えっ?いつもって・・・何回来てるの?まだ一ヶ月も経ってないのに・・・)
こんなもんかなぁって思ったけど,やっぱり辛くなかったのね。」
「ね,ここ今日,何回目?3回目?うん?4回目?・・・」
「えっ,さぁ・・・(笑)」
間違えて出した料理人が「今日ノハ辛クナカッタデスカ,イツモ2倍デスケド・・・」
「あっ,内緒ね,内緒(苦笑)」
「ちょっと・・・」
満腹という感じではなく,”ちょうど良いお腹心地”でした。
さて,緑,橙,白の小さな粒が入った小瓶がカウンターに置いてあるのが気になる。
マスターに尋ねてみた。
「それ,フェンネルの実です。
仁丹の代わりというか,口の中を整えるというか。まぁ,クセがあるかもしれませんから,
一粒ずつ試してみてください。」
1,2mmぐらいの粒を一つ取り出すのは難しい(笑)。
そっと,噛んでみた。
一拍遅れて,口の中で仄かに香りが立ち上り,鼻へ抜けていった。
アジアン雑貨店の香り,甘いお香の香り。
仁丹は速効,人工な苦さだが,フェンネルは遠慮しつつ優しい。
「(フェンネル)探しに行く?」
「無理からは行かない。何かのついでに覚えておくよ。」