ネタバレになるかもしれないが,
古典作品だし,かといって,ハヤカワSF文庫で
カバーが新しくなっているので,誤解しちゃう人も
いるだろうなぁ,この邦題だと。
海洋生物・海洋SFが好きなので,随分昔に買って,
熟成しておりました。
プレシオサウルス*1かイクチオサウルスかと思って読み
始めたがしっくりこないんですよ。
ドイルの『失われた世界』の雰囲気を期待したのにそうじゃないんです。
肩すかしなんですが,古いSF映画を観ている様な面白さは味わえます。
まだ,読書途中ですが,読み終えてからでは感想をかけそうもないので・・・。
ただ,淡々としたなかに,ひしひしと迫ってくる絶望感が。
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つまり『宇宙戦争』というSFの面白さを世界中の人が知っている為に,
UMA?UFO?が現れても怖れるというのではなく,「そんなSF小説が
現実にあるわけないだろう!」という世論が勝っている社会での話です。
主人公とその妻が船で新婚旅行のシーンから始まりますが,
脳内映像にして読んでいても浮かぶのは,白黒時代のハリウッドのSF映画や,
邦画の「空の大怪獣ラドン」の雰囲気といった感じです。
宇宙からの隕石状物質が世界中の海に落下しそれを目撃したり,船が沈没したり
するのですが,宇宙人説を唱える一人の科学者が村八分にされながらも,
最初は「交信して友好を結ぼう」とする。が,世論にバカ扱いされるうちに,
世界中に被害が広がっていき,どうやって戦うか?という話に展開していく。
この先,地球人は海竜?とどう戦って勝利するのか。
ひょっとして敗北するのか・・・?
原題が「THE KRAKEN WAKES」。
クラーケンって,イメージ的にイカやタコみたいな化け物だったような・・・。
そう考えると,”海竜たち”ってネッシーじゃなくて・・・。
訳が,星新一だというのを,先に読んだ”訳者あとがき”で知り驚きました。
ウィンダムと私とは,作風がまるでちがう。しかし,この作業をして,
なにかと得るところが多かった。福島正実氏は,それによって私が長編を
も書くようになるのを期待したのかもしれないが,彼はすでにこの世にな
く,真意はもはやたしかめようがない。そして,私は依然として短編ばか
りを書いている。
うーん,星新一の長編って・・・。
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