メダカやドジョウを追いかけ,神社の境内にカラスアゲハを探し,ゴルフ場
に通じる道筋のクヌギ林にカブトムシを探した。5時のサイレンまで,それは,
愉しい毎日だった。
春には,土手に昇って,ダンボールをお尻に敷いて,草ソリで遊んだ。
ズボンが緑に染まり,親に叱られたが,同時に,ツクシを袋一杯とって帰り
佃煮にしてもらった。ご飯がとても美味しかった。
釣り好きの友達に磯に連れて行ってもらい,アブラメを何枚か釣ったのが懐
かしい。ある時,黄色の帯状のゼラチン質のヒモの様なものを見つけたこと
があった。「何の卵だろう?」とずっと心に残った。最近になって,アメフ
ラシの卵らしいと図鑑で知った。
秋になると,ドングリ*1の実を拾いに歩いた。
ほんとうに,愉しかった。
だから「自然が美しい」は,もっと成長,いや老成してから思う言葉だろう。